人に伝わるように書けるようになりたい:)


by 22Dec2008

選択肢の多さ

ノーベル経済学賞を取得したアマルティアセンは、選択肢の幅を拡大させることが大事だと主張していた。
けど、選択肢が多いとそれはそれでまた困る。今朝も、どっちにしようかを選ぶために、多大なる時間を費やしてしまった!贅沢な悩みと言われてしまうかもしれないけど、選択することに慣れていないからか、ほんまにこれがベストな選択やったんやろうか、ふとした時に頭に過ぎって良くない。きっとセンは、拡大した選択肢とそれを自分の価値に応じて選びとっていくツールを持っていることとの二つをセットで考えていたのだろうな。

センの言う「選択肢」の意味、日本にいるとあまりピンとこなかった。
けど、ここアメリカにいると、なるほど、こういうことかと実感することが多い。
例えば、妊婦検診を受ける病院を探しているとき、私達は保険の関係でほとんど選択することができなかった。色んな噂や評判を聞いても、門すら叩くことができないと知ったとき、「選択肢の幅」とはこういうことかと妙に納得したのを覚えている。ただ、選択権はなかったけど、結果としてすごくいいサービスを受けることができたからラッキーだった。カリフォルニアの正義感あふれる熱い人達のおかげだと思う。

一方、保険の関係で今度はどの小児科でも選ぶことができるようになった。
すると、途端に色んな選択肢の窓が開け、結局家に近いところを、自分たちで選ぶことにしたが、正直、いまいちだった(笑)。

確かに選択肢の幅はないよりある方がいいだろう。
ただ、拡大したからといってベストな選択ができるとは限らないし、拡大した選択肢の中から自分の満足度を高めてくれる選択肢は何かを選びとっていく能力が同時にないと、「与えられたものから工夫して、満足度を高める」と学んできた私のような人間にとっては、始めは混乱する。昨日のマザースグループでも良く出てきた表現が、"I started debating to myself"。たくさん選択肢がある世界で賢く生きるコツ、色々あるんだろうな。

子育ての本を読んでいても、アメリカと日本、過去と今では、結構違うころが書いてある。
例えば、Positive Disciplineという本では、小さいときから、もちろん学校教育においても、自分自身の考えと相手の考えを尊重しながら、お互いが納得しながら躾を「選んで」いく方法が書かれている。
一方、日本の多くの学校では実質的にはルールに従順に従うことに価値がおかれている場合が多い。
躾からして違いがある。選択肢が拡大したらOKという世界ではなく、その少なさ、多さに応じて作られてきた文化にまで目を向ける必要があるんだろうな。
Positive Disciplineでもしっかり読んでどんな世界でも自分の満足度を高めていけるようにしていこうっと。
けど、子育てしていて、面白いと思うのは、Trust yourselfと良く言われることだ。色んな人が子育てについて色んなことを言うと思うけど、それらに耳を傾けつつも、どれを選ぶかは自分でしっかりと考えて自分の「直感」を頼りにしなさいと。それならできる:)

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Skating in Yosemite National Park
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# by 22dec2008 | 2010-01-14 08:21

Support Group for Mothers

カリフォルニアに来て本当によかったって思うことが度々ある。
そのひとつは、やっぱり、美味しいカラフルな食材が簡単に手に入ること、レストランすべてが禁煙であること、一年中とても過ごしやすい気候であること、そしてなにより色んな国の人、色んな状況の人、とにかく色んな人がいて、どんな人でも住みやすくなるように、必要なサービスがあらゆる領域にまで整えられていること。

この最後の点を最も良く感じたのは、妊婦になったときだった。
留学生の妻という身分で妊婦になり、右も左もわからなかったとき、大学の保健センターのソーシャルワーカーはじめ、困った人に対しても質の高いサービスが整えられていることを実感した。
無事に出産することができたのも、もちろん夫、家族始め、色んな人の優しさとサポートあってのことだけど、なによりカリフォルニアが創り上げてきてくれた仕組みにもよると思っている。カリフォルニア、と大きくかいてしまったが、そこには、熱い思いに突き動かされたクールでシャープな頭脳と行動力を持つ一人ひとりの努力と、そんな動きを応援する環境があるんだと思う。カリフォルニアには感謝してもしきれない。本当にありがとうございます。

妊娠、出産のことは、気がむいて時間があったらちょこちょこ書いていきたいと思うけど、
今日は、今日はじめて参加してみたSupport Group for Mothersについて一言書き留めておこうと思う。

このグループも、ひとりの女性Sherryから始まった。Bay Areaで最も古いマザースグループ。評判が良く、今までつづいている。
お金のことや、無料のサポートグループの出現などで、私はちょっと遅めのスタートになってしまったけど、活き活きしている新米お母さんたちと一緒に時間をすごすことがこんなにも楽しいとは思わなかった。
みんなそれぞれ自分の仕事ややりたいことを持っていて、それぞれに体の変化や出産のドラマを持っていて、そしてもちろんみんな小さな新しい命を腕に抱いている。
家族が増えても、自分のやってきたこと、これからやろうとしていることに誇りを持ち続け、活き活きしている女性にこんなにも出あえて、とても刺激を受ける。これまでの生き様がにじみ出ているようだった。

今日のテーマは、
At this first meeting we will spend time getting to know each other.
We will share birth or adoption stories. We will talk about how your baby came by their name. We will share what you did before you became a Mom and wether you are thinking of returning to that at some point in the future. We will also talk about the biggest challenges and joys you are experiencing so far in your parenting adventure.
で、これらの話をしている中で、赤ちゃんのお世話の仕方や、自分の時間の作り方や、様々なヒントを与えてくれる。あまりにもざっくばらんだから、聞き逃すこともおおいし、知らない専門用語があって、ついていけなくなるときもあるけど、慣れたらきっともっと面白くなると思う。
吸収できるものは全部しようっと。赤ちゃんのことだけじゃなく、会話の受け答えのうまさやファシリテーションの仕方なども、ついでに学べそう。

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From Tiburon
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# by 22dec2008 | 2010-01-13 16:55
4ヶ月の日本滞在の後、無事にバークレーに戻ってきた。ただいまー。
日本と同じ7月とは思えない涼しさ。真っ青な青空にヨットで溢れるサンフランシスコベー、公園はバーベキューを楽しむ人々で賑わい、気軽に話しかけてくれるフランクな人たちと、今年の夏は爽快な夏になりそう。
曇り空から始まる朝も、午後にはいつもの真っ青な青空に変身。朝晩の冷え込みはバークレーの冬と変わらないけど、夜8時半ごろまで明るいのは一日得した気分にさせてくれる。
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夫撮影

この前の日曜日、車で40分のところにあるミュアウッズ国定公園に連れて行ってもらった。
日本にいるとき、近所の図書室でたまたま手に取った本が、「自然保護の父」と言われているジョン・ミュアについての本だった。
そのジョン・ミュアの名前にちなんで、この森は「ミュア」ウッズと名づけられている。
1890年、ヨセミテが国立公園になったのも、ジョン・ミュアの功績だ。
ジョン・ミュアとの偶然の出会いと再会に、訪れる前からわくわく。

実はその前日の土曜日に、ミュアウッズを目指し車を走らせた。
しかし、その前のMill Valleyという町にすっかり魅了され散策しているうちに時間はもうお昼過ぎに。
ミュアウッズへの入り口を探しても探しても見つからず、町の本屋で地図を立ち読みしていると、ミュアウッズはここから少し先の場所にあることが判明。急いで車を走らせたが、驚くほどの人と車!駐車場はもちろんまんぱん。こんなにも人を魅了する森とはどんな森なのか。ますます興味がかきたてられる。だから日曜日に、朝一番に到着して、リベンジを図った。

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鹿の親子に遭遇:)

時間はまだ8:30.けど、もうもっとも近い駐車場は満車。
なんと、特別キャンペーンで入場料が無料!100以上の国立公園がこのキャンペーンに参加しているそうだ。門をくぐると既に大きな木々に囲まれる。

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こんなに背の高い木は初めてだった。
木の香りも木漏れ日も、写真では到底表せない気持ちよさがそこにはあった。

森の中はすごく気持ちが良く、元気いっぱいになった。
妊婦でも車椅子でもベビーカーでもハイヒールのお姉さんでも楽しめるようになっている。
森の中に入る醍醐味の一つであるふわふわの土の上を歩いたり、自然の畏敬さを感じたり、思わぬ虫や植物にであったり、触れ合って楽しんだりすることはできないのは残念だったけど(たぶん他のトレールにはそういう場所もあるのかもしれない)、妊婦でも気軽に世界一背の高い木々の森を楽しめるのは、ちょっと傲慢な気もするけどありがたかった。だから、近くにいて観賞を楽しむ水族館や動物園に行っているような気分ではあった。

ここサンフランシスコでは驚くほど禿山が多い。ある人は、気候のせいで木が育たないからだと言う。しかし、ミュアウッズを見ているとそうではないことがはっきりと分かる。この場所だけ森が残っているのは、そもそもアクセスが不便で伐採ができにくかったということと、当時の連邦議会議員だったWilliam Kentとその奥様Elizabeth Thacher Kentが1905年に611acresの土地を$45,000 で購入し、そのうちの295acreを連邦政府に寄付し、当時の大統領のセオドアルーズベルトが国定公園と指定したからとのこと。

勉強になるし、ものすごい気分転換にもなるし、何よりとっても気持ちがいい。
けど、手付かずの森の中を歩いたあの感覚とは違う。
こんなに森に近いのに、なんだか遠い。
アメリカに来て驚いたことの一つは、大地や木々と、人が暮らす社会とが結構分断しているように見えること。
タイの感覚で森を見てしまうからなのか。これから探索していこうっと。
けど、正直、妊婦である今は、アメリカのこの自然との距離感がありがたい。長い目で見たら何がいいのかは分からないけど、まだ地球上に残っている大自然とそこでの暮らしをもっと知って行きたいという衝動だけは確かに沸き起こってくる。つれていってくれてありがとう!
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# by 22dec2008 | 2009-07-22 05:49 | 旅行
知識人の役割の一つは、時代や世間の流れや世の中が知らないうちに陥ってしまっている流れに流されないで、物事の真実を見極め発信できることだと思っている。

例えば、戦争が始まり、誰もが戦争賛成という雰囲気になっていたとしても、人類の経験や歴史から、それでもやっぱり戦争はよくないんだと考えたら、たとえその影響が限られていたとしても、語り続けられることこそが知識人に課されている役割の一つであると思っている。象牙の塔に閉じこもっていることは確かによくないことは多いけれども、閉じこもることの正当性があるとすると、知らないうちにできてしまう時代の波に流されることのない、大事なことなにかを考え発信することだと思っている。

だとすると、新型インフルエンザが日本でも大流行している今、知識人にかされている役割は何なのだろうか。今ビザの申請のために日本に帰国しているのだが、新型インフルエンザが人から人へと感染したということで大騒ぎになっている。この場合の知識人とは、インフルエンザ関係に精通している自然科学系の知識人のことだけではない。ここまで人々の生活や心理に影響を与えているのだから、もはや自然科学者だけの領域ではないのは明らかだ。学融合などが叫ばれている今日、今のような事態を批評する知識人がもっといてもいいはずだし、もっと発信していくべきであろう。

インフルエンザ対策が騒がれれば騒がれるほど、見落とされてしまう大事なことが出てきているように思ってならない。けどやっぱりこういう点も大事ではないか、という知識人の発言を渇望するし、もし自分が知識人になれるのであれば、そういう人になりたいと思う。大騒ぎが起きればおきるほど、世の中を冷静に見つめられる立場にいる人たちの声に飢える自分がいる。

薬が飲めない立場にある今、正直インフルエンザは少し怖い。けど、もし仮にこれがオーストラリア人の科学者のエードリアン・ギブズ氏が発表したように人為的なミスから来ているものであるならば、新型インフルエンザが出てきたのは、人間が自然界に手を入れすぎた結果であるとも考えられなくはないかもしれない。もしそうであるならば、抗ウィルス剤を人数分作り配分するという短期的な対策だけでなく、人間と自然の関係というもう少し長期的な対策にも目を向ける必要がでてくるのだと思う。けど、この因果関係を証明するのはかなり大変だ。だからこそ、指導教官の先生が良く引用し、私も気に入っているアマルティア・センの言葉が身にしみる。即ち、「ぼんやりと正しいほうが、はっきりと間違っているよりマシだ」。根拠なく落ち着くのも、少しの根拠から大騒ぎするのも間違っているように思う。今必要なのはきっと、できる限りの対策はしつつ、けど、同時にこれをきっかけに本来考えるべき、長期的な社会のビジョンを喚起していけるような話題なのではないだろうか。そういう話題を私がまだ見つけられたないだけだと思うけど、大学の中に今いない中、なかなかそれらの話題が見えてこない。だから、今の世論の喚起の仕方はどこかバランスが悪いような気がしてならない。

世の中の流れにただただ流されることなく、冷静に見つめ見落とされがちな大事な視点を発信していける人になっていきたい。
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# by 22Dec2008 | 2009-05-17 00:08 | 徒然草
念願かない、木曜日に開催されているバークレーのファーマーズマーケットに行ってきた。
場所は、Rose Streetとグルメな食べ物街で有名なシャタックアベニューが交わるところ辺り。以外とこじんまりしていたけど、なんだかセンスがいい。赤茶色のこじゃれたレンガの建物や風見鶏の間の道にファーマーズマーケットは開催されていた。
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旬の野菜がいっぱい。日本の市場に行ってもいつも面白いと思うのが、野菜の値段や説明が書かれている表札と野菜の並べ方だけど、ここも変わらず面白かった。というか、アメリカらしいカラフルさとかわいらしさとちょっとした雑多さであふれている。そして、販売しているお姉さん達が意外と若い人が多く驚いた。彼女達は農家の人なのか、それともバークレーのファーマーズマーケットを主催しているNGOのスタッフなのか。いずれにしても次世代がしっかりと育っているのであればなんだか嬉しい。もちろんみんなかなりフレンドリー。買いに来ている人たちもおしゃれな服装の人から、はぎれで作られたちょっと面白い服装の人たちまで見ているだけでも楽しかった。
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売っているのは野菜だけではなく、地元で超有名なアイスクリーム屋さんや、すべてオーガニックでできているメキシカン料理やさん、おいしすぎるヨーグルト屋さん(Yogurts saint benoit)、豆腐を工夫していろんな料理を販売している豆腐屋さん、なにより、エコロジーや環境関係に関する活動をしているNGOのブース、もちろん、ファーマーズマーケットを主催しているエコロジーセンターのブースもしっかりあって、買い物だけでなく、色んな情報収集にも役立つ。

生憎の天気だったけど、こんなに人が集まっているところ見るとしっかり売り上げは上がっているのかもしれない。ファーマーズマーケットの収益だけでどのくらい生活をまかなうことができるのか気になるところだ。私は個人的には応援している。バークレーの大都会のど真ん中で土のついた新鮮野菜と遭遇できるのは嬉しい。少し日常生活との距離は感じるけど、最先端のことをする人たちに見られる共通した距離なのかもしれない。

今日の収穫はこちら。農家の人、そして届けてくれた人たちに感謝。そして、ここの野菜、本当においしい。今までカリフォルニアで食べた野菜の中で一番おいしい。
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いつも始めて見る野菜を買ってしまうけど、今日のチャレンジは真ん中にあるカスタードアップルのような野菜、アーティチョーク。楽しみだ。
帰宅後、購入した野菜を使って、夫が野菜たっぷりうどんを作ってくれた。最高においしかった。ありがとう。
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# by 22dec2008 | 2009-02-14 07:52 | 食べ物